エミリオ・マジャのコンパス、パルマクラス
昨日は、エミリオ・マジャさんを講師に迎え、『コンパス・パルマ』のクラスを開講しました。
先日作ったばかりのブレリアの動画で私は、
「振付も覚えた。踊れる身体作りもしたし、使い方も分かった。
でも、なんか粋じゃない!と思ったら、
「どうしたらいいの?」
と頭で考えるのではなく、一度何も考えずに頭を緩め、思考をストップし、流れてる音楽に身をゆだね、楽しく動いてみるといいかと思います。
実は、ある程度やると、頭でっかちになって考え過ぎてしまい、音楽を楽しむことができなくなり、この壁にぶち当たります。
上手く踊ろうとすることを一旦忘れ、ただ楽しく踊る方に意識を向けると、音楽が聞こえてきて、コンパスが自然と身体に入ってきて、踊りに緩急も生まれてくるように思います」
と申し上げました。
昨日のエミリオのクラスは、言葉やアプローチは異なりましたが、正に同じことをエミリオは懸命に伝えようとしてくれました。
とかく、日本人はドリルを解くのが好き。
真面目に
一生懸命に
努力すること
はできる。
ただ、その逆は苦手なように思われます。
ほんのちょっと異文化に親しんだ程度の私でも感じるのですから、産地直送のエミリオからしたら、よりそれは感じられるのだと思います。
音楽や芸術は、頭で考えたってできないものは多い。
肩の力を抜き、
100%理解して
完璧にやろうと頭で考えるのではなく、
何となく、
音に乗って
流れに乗って
大局を掴むことで
できるようになることは多い。
そうは言っても、
「能書きはいいから、エクササイズやってよ。
何度も身体を使って、繰り返しやってよ。
感覚で分からないから頭で理解したいのよ!
教えてよ!
言葉で説明してよ!
『これをやれ』って決めてくれれば、一生懸命に練習してくるから!」
と思う人もいるかもしれない。
私もその一人。
その罠にはまってきた。
でも、そのマインドセットを変えない限り、つかめないものはあると思います。
「苦しみの中から習得できるものはない。
楽しみの中からしか習得できるのだ」
とエミリオは言いました。
ダメなところ
弱点、
欠点を挙げ連ね、
そこを改めよ、
直せと言われ、
失敗すれば反省しろと責められ
私たち日本人は自分を否定し、
自分を心の中でフルボッコにしている。
だから、その痛みから心を守る為、
心を凍らせる。
凍った心では感じなくなる。
だから、音楽なんか聞こえてこない。
音楽を感じることができない。
楽しめない。
益々頭で考える。
表情が乏しくなる。
益々、やりたいことから遠ざかる。
日本に14年住んでいるエミリオ。
多くのバイラオーラたちと共演してきたエミリオ。
スペイン人と比べ、日本人の弱点をよく知っています。
「日本人は〇〇なところが弱い」
と教えてくれ、
「だから、△△を気を付けてみな」
とアドバイスをくれました。
そんなのが満載の昨日のクラス。
「情報はいっぱいあげた。
すぐには分からないと思う。
消化するのには時間がかかる。
夜、布団の中に入って、リラックスして、僕の言ったことを思い返してみたら、「あー」って思うこともあるかもしれない」
と言っていました。
とても大事なことをいっぱい言ってくれました。
ただ、受け皿がない人にとっては、その大事なことを受け取れない。
受け皿の大きさは生徒さんによって異なります。
私も含め。
受け皿を少しずつ大きくしていき、エミリオの言ったことをより理解できるようにしていこうと思いました。
でも、受け皿を大きくするには、頑張るのとは異なります。
逆です。
肩の力を抜く。
頭を緩める。
楽しむ。
そう感じました。
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