これまでうちの公演に出てくれた女性ゲストたち
既に耳にタコができる程に、ここでも何度も話題に取り上げましたが、いよいよ松本真理子さんプロデュースの公演が3日後に迫って来ました。
お陰様でチケットは完売となったと真理子さんから連絡が入りました。
残り3日、一気にテンションを上げ、追い上げていきます!
私、自分以外の公演に出演するのはこれまで庸子先生の公演しか経験がありませんでした。
庸子先生以外だと、真理子さんが初です。
庸子先生は年齢も離れているし、やっぱり先生じゃないですか。
だから感覚的には、練習生の頃の私が先生の発表会に出る感じに近い。
でも、真理子さんとは年齢も近いし、どっちかっていうとお友達という関係。
だから、公演に参加する前、どんな感じなんだろうって思ってました。
今、私、私の公演にゲストで出てくれた女性ゲストと似た立場にあります。
あの時も彼女たちにすごく感謝してましたが、今はあの時よりもっと深く感謝してます。
「ああ、私のこと、愛してくれてたんだな」
って、深いところで気付きました。
ということで、これを機に改めて、これまでうちの公演に出てくださった女性ゲストを振り返っておりました。
一人目は松風ユリヤさん
ユリヤさんは、2018年の『La Mentira ~茶々の嘘』で信長の妹のお市の方役を演じてくれました。
写真で両手を天に掲げているのがユリヤさんです。
ユリヤさんに抱きついているのは信長役をやった池森暢昌さんです。
お市は兄・信長の命令で、浅井長政の元に嫁ぎます。
政略結婚でしたが、夫婦仲はとても良かったそうです。
ところが、兄・信長と夫・長政が戦を始めてしまいました。
お市は夫と一緒に自害すると言ったのですが、夫にそれは拒まれました。
そうしたところ、兄の信長の命令で、落城するところを豊臣秀吉に救出されたのでした。
この当時の女性は、父・男兄弟にとっては、政治の駒でした。
美しいお市は、高く売れる良い駒だったのでした。
二人目は土井わかなちゃんでした
わかなちゃんは、2019年の『落花流水』で十市皇女(とちのひめみこ)の役を演じてくれました。
舞台は飛鳥時代。
主人公は額田王。
中大兄皇子と大海人皇子は兄弟で、額田は弟・大海人皇子の妻でしたが、兄・中大兄皇子が権威力でもって愛し合う大海人皇子と額田を引き裂き、額田を自分の妻としました。
わかなちゃんは、弟・大海人皇と額田の間にできた娘であり、兄・中大兄皇子の息子の妻でもある十市皇女(とちのひめみこ)でした。
昔の権力者なので兄と弟は仲良しとはいかず、戦争を始めてしまいます。
わかなちゃんは、父に付くか、夫(父の敵の息子)に付くかという、難しい立場に立たされます。
そして、夫が父によって敗戦に追い込まれ、夫は自害します。
で、戦さを始めた理由が、父が母を兄に盗られた恨みから&母を取り戻す為ってんだから、娘としてはいい加減にして欲しいって感じですね。
そして、ユリヤさんのお市と設定は同じですね。
やはり舞台は、項羽&虞美人、源義経&静御前など、敗戦の将とその妻(愛人)の悲恋は絵になります。
ちなみに、敗戦の将役は山本海くん。
この頃、庸子先生の公演に出さてもらい始めた私が、庸子先生のスタジオで海くんと知り合い、
「うちの舞台にも都合が合えば出て!」
とスカウトしてきたのでした。
三人目は津田可奈ちゃんでした。
可奈ちゃんは2020年の源氏物語『君を追いゆく薄月夜』で葵上の役を演じてくれました。
可奈ちゃんの演じた葵上は、右大臣の娘にして、光源氏の正妻。
六条御息所を演じた私からすると、愛する男の正妻なので、邪魔な憎い女の役でした。
でも、お互いにどの誰よりも自分に似た女性で、自分の立場を守る為に本当の自分を押し殺して偽りの自分で生きてきた二人。
他の人には見抜けない本当の自分を見抜いてしまう相手。
愛する男を挟んで正妻と愛人の二人は舞台上で闘います。
憎らしいから殺そうと羽交い絞めにするのですが、相手に自分を見つけ、愛おしさも込み上げ、思わず抱き締めてしまいます。
抑圧された役どころの私たちでした。
四人目は篠崎麻由美さんでした
2022年の『Donde esta la princesa ~王女様はどこにいった~』で麻由美さんは、テレビニュースのアナウンサー役で出演してくれました。
ローマの休日を下敷きとし、王女様が結婚前に自由が欲しいと人目を盗んでお屋敷を抜け出してしまい、カディスやへレスの街に行き、そこでフラメンコダンサー、ケン・ナガタと知り合い、恋に落ちるという物語でした。
街でのお祭りの様子や、王女様の結婚についてレポートするアナウンサー役を麻由美さんは演じてくれたのでした。
沢山の愛を注いでくれて、ありがとう
私の舞台は、基本的に生徒たちに役を与えます。
でも、その役に合う生徒がいなかったりした場合、男性、女性問わず、外部から出演者を探してきています。
外部のプロが出てくれることで、舞台のクオリティも上がりますし、技術的なことだけではなく、舞台に臨む心構えだったり、ただ踊るだけじゃなく見せ方だったり、表現の仕方だったりを、客席からではなく同じ稽古場で見れたり、舞台袖から見えれたりするのは、生徒たちにとっても大変勉強になっていて、それがうちの舞踊団の底上げにもなってきたと感じています。
舞台というのは、主催者が蒔いた種に、共演者、舞台スタッフたち全員が愛という水を注ぎ、芽が出て、花が咲いて、実を収穫するようになっています。
沢山の愛を私たちの舞台に注いでくれて、ありがとう。
私も外部の舞台に出る際には、彼ら、彼女たちがしてくれたように、私も沢山の愛を注いでいきたいと思ってます。
第8回 森山みえフラメンコ舞踊団公演『シンデレラ・コンプレックス』
去年、舞踊団公演を10月と12月に2作発表したので、今年は充電すべく上演いたしませんが、
「1年から1年半に1公演はやろう!」
ととりあえずのゆるーい目標ですが、一応、そんな目標を持っている為、来年の5月に次の舞踊団公演を上演することといたしました。
私は、「あれもこれもやりたい!アイディアがいっぱいなの!」というタイプではなく、ふと閃いて、突如動き出す!という自分でも予想できない動きをします。
そういう時の私は、自分の意思ではなく、何かに突き動かされてる感じです。
これも、突如閃いた題材でした。
突如閃いたものを、「はて、さて、どう形にしていこう」というのは頭で考えるのですが、それも行き詰まると、また閃くので、現段階では私もどうなるか予想がつきません。
そんな感じですが、こちら、あと7ヶ月。
7ヶ月もあるようで、7ヶ月しかない。
精一杯、いい舞台にすべく頑張りますので、こちらもご興味を持って頂けましたら、是非見にいらしてください!
よろしくお願いいたします。
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