自身の活動において追及し、実現・到達したいと考えている将来の展望

(01)諸々

フラメンコの幅は広い

フラメンコに携わっていて、「面白いな」って感じるものは、それはそれは沢山あります。

当然ながら、タブラオで日常的に踊られる人気のヌメロ(ソレア、シギリージャ、アレグリアス、タラント、グワヒーラ、ティエント等)は、踊っていてものすごく楽しく、「面白いな」と感じる最たるものだったりします。

ただ、フラメンコの幅はものすごく広い。

テアトロ公演のプログラムを作る際、無意識ながらも気を付けているのは、同じような演目ばかりにならないこと。

タブラオのように、一部と二部にそれぞれ1曲ずつアレグリアスがあったり、ソレアがあったりなんてことがないように、公演の最初から最後まで通して、色々なヌメロでプログラムが構成されているように考えます。

そうすると、タブラオであまりお目見えしないようなヌメロも上演することになります。

マラゲーニャ、ペテネーラ、カルタヘネーラ、レバンティカ等、リブレの曲は私のお気に入りです。
リズム、リズムの曲の面白さとは違った、情感たっぷりに歌われるリブレの曲ならではの面白さがあります。

当日合わせだけじゃ上演できないヌメロもある

当日合わせしかしないタブラオに対し、テアトロ公演は事前に何度もエンサージョを行います。
故に、当日合わせだけでは中々舞台に上げれないようなヌメロも上演できますし、ミュージシャンたちとアイディアを出し合いながら作っていことができます。

テアトロとタブラオを比較して優劣をつけたい訳じゃありません。
テアトロに対し、タブラオを敵対関係に位置付けたい訳でもありません。

現に私は、テアトロ公演を作ることが好きでやっていますが、タブラオで踊ることも好きです。
タブラオ出演することになり、当日合わせすらなしに踊れと言われれば、それもやりますし、そのスリリングさ、緊迫感はゾクゾクする程面白いとも感じます。

優劣でもないし、どっちが好きって話でもない。

テアトロとタブラオでは特性が違うということを言っています。

だからこそ、フラメンコの発展・普及を掲げた時に、タブラオだけじゃ足りない。
タブラオでは網羅できない範囲のところにも、世に広めたいフラメンコはある。

広い舞台でないとできないこともある

そして、観客との距離が近いが故の小さい箱ならではの効果的なこともあるけど、大きな箱じゃないとできないこともあります。

バタ・デ・コーラ、マントンを使った群舞は、タブラオではできません。
でも、これも、ものすごく華やかなTHEフラメンコだと思います。

大勢を動員する舞台じゃないとできないこともある

大きな箱で上演するからこそ、大勢の人を動員できるし、それ故に行政からの援助も受けられたりします。
予算がつけば、スペインから優れたアルティスタを招聘することもできます。
彼らは、日本にスペインのフラメンコを普及する助けにもなります。

来年の舞踊団公演

来年はまた舞踊団公演をやりたいなって計画を練り始めました。
タブラオのフラメンコだけでは光の当たらないところに光を当てていきたい。

それが日本におけるフラメンコの発展・普及の一助になれたら幸いだと思っています。

写真は、2016年の初の舞踊団公演でのマラゲーニャの一場面。
舞台袖からドミンゴが撮影してくれました。
闇の中で光に包まれたとても素敵な写真で、お気に入りの写真です。

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