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今日はお料理教室でケーキを作りました♪
私が行ってるお料理教室は、何人もの先生がいて、その先生が都合の良い日時にレッスンを開講し、案内を出して、そこに生徒さんが申込みするシステムになってます。
なので、生徒さんは好きなレッスンを選び、予約します。
私が思うに、レッスン選びの際に考慮するのは、
①都合の良い曜日、日にち、時間帯
②先生
が主だと思います。
①に関しては、
「〇曜日の〇時~〇〇時じゃないと空いてません」
とうんと幅の狭い人って少なくて、
「第一希望が〇曜日だけど、△曜日でも構わない」
「〇曜日の昼の時間帯がいいんだけど、でも、夜になったとしても構わない」
と融通が利く人が多いように思います。
その場合、
「〇曜日の昼の時間帯がいいけど、でも△曜日であっても、夜であっても構わない」
と譲歩する理由は、
「〇〇先生がいいから」
という理由だったりします。
人間なので相性はあります。
どうせ選べるなら、好きな先生がいい。
そうなんです。
自分の都合を少し犠牲にしてでも、好きな先生を選んでしまいます。
じゃあ、好きな先生ってどんな先生かというと、プロフを見れば、その先生のスペックが分かったりします。
でも、私の場合、スペックはあまりどうでも良くて、それよりも人柄とか相性です。
習えるメニューは同じだし、レシピがあるし、教える側にはマニュアルもあるでしょうから、そんなに味に変わりはありません。
料理のコツみたいのも、言う程の差はないように感じます。
なので、『好きな先生』って私が思う理由は、
その先生の「技能」や「能力」の高さではなく、「人」としての魅力の部分だったりします。
『能力・技能』+『人』
これ、フラメンコでも同じだなって思いました。
フラメンコの舞台を観に行くと、当然ながら私には好みがあります。
「この人の踊り好き!!!!」
って感じる時に、踊り手の技能や能力の高さに心惹かれることがないとは言えませんが、でも、上手い人はいくらでもいる。
上手い人に対しては、誰であっても心惹かれ、「好き!!」ってなるのか。
NO.
そうとは限らない。
「上手いね。でも、別に…」
って思ったりすることは珍しくない。
上手いってだけで、
「好き!!!」
となるとは限らない。
むしろ、他にもっと能力の高い人はいるけど、
「でも、私、この人、好き!!!!」
って人は結構沢山いる。
じゃあ、私は何を見て、「好き!」「別に…」と思っているのか。
踊り手の踊りを通して垣間見える、『人』としての部分に魅力を感じているのだと思います。
お料理教室の先生と同じね。
人が商品となる分野では、その人の能力の高さだけでファンはつかない。
能力を高める努力はした方がいい。
能力は高いに越したことないし、能力が高いと、とりえあずそれだけでも見世物として成立するから。
でも、それだけでいいかというと、そうじゃないって話。
『頭で考える』と『心で感じる』
踊りは、頭で考えることは多いです。
ただ、頭で考えることが優勢な状態では、良い踊りはできないように思います。
心で感じる。
滅茶苦茶大事です。
ただ、心で感じるだけってのも良い踊りにはなりません。
『冷静さ』と『熱さ』の両方が必要なように思います。
生徒さんは、真面目な人ほど、
「先生に教わった通りに、きちんと踊らなきゃ!」
「振付を間違えないようにしなきゃ!」
と頭で考えてしまいがちです。
レッスン中にパソを分解して、テクニカとして習ってる時は頭で考えるのは必要です。
ただ、本番の舞台で踊る際は、教わったことを頭で考えているようではいい踊りは踊れません。
真面目な優等生ちゃんたちは、
「頭で考えてばかりの踊りはどんなに正確であっても、
どんなに先生の言いつけを守ったとしても良い踊りではない」
ということに気付き、心で感じて踊るということも自分に許してあげる必要があります。
そして、踊り手が心で感じて踊った時にその人の人柄がにじみ出て、魅力が発揮されます。
私の行ってるお料理教室でも、マニュアル通りにただお料理だけを教える先生だったら、私はその先生を好きにはなってないと思います。
出来上がった料理が美味しければそれでいいとは思えない。
料理を作っていく過程で、「うわぁ、美味しそう!」「きゃー、いい匂い!」と私が言った時に、その先生が一緒にはしゃいでくれたとか、ふと見せる笑顔に惹かれたりします。
先生も人間なのでミスしたりもします。
中にはおっちょこちょいな先生もいます。
それで、その先生を嫌うかというと、私はあまり気になりません。
むしろ親しみを感じます。
そんなもんです。
特別なことじゃないんです。
踊りも同じです。
どんなに能力が高くても、イマイチその人に人としての魅力を感じなかったり、その他大勢と同じような感じだったら、心惹かれないんじゃないかって思ったりします。
逆に、能力は普通であっても、ものすごく個性的だったりとか、その人の表現が好きとか、見てるだけでうっとりするとか、何か惹きつけられるものがあるというのは、すごく強みいなんじゃないかと思います。
この強みを引き出すには、『心で感じる』というのが必要になります。
教われない部分を大事に
「タコンの音が出てないよ」
「コンパスを外してるよ」
「マノが止まってるよ」
「ブラッソ、肘が落ちてるよ」
「プリエが足りないよ」
「バタが上がってないよ」
など、こういう細かいテクニカ的なことは、教わろうと思って教えてもらえます。
でも、
「思考優勢を少し止めて、心で感じて踊る」
というのは、教えようと思って教えられるものではありません。
こればかりは、生徒さんが試行錯誤するしかない。
でも、試行錯誤というと、また頭を使って考えちゃったりするのよね。
霞を掴むようで難しいわね。
でも、できると思います。
トライしてみてください。
ミスを恐れず、上手く踊ろうなんて欲をかかず、ただ我武者羅に、ただ楽しく踊ってみてください。
そうしたら、頭で考えて踊ろうと思ってた時にはできなかったテクニカ的なこともできちゃったりするかもよ。
頭で考え過ぎて、
「ちゃんとやらなきゃ!」
と自分を萎縮させ過ぎていてできなくなってることも多々あるとお見受けします。
どの生徒さんを教えていても思います。
考え過ぎていて、鉄仮面みたいなお顔で踊ってる時より、
少し頑張るのを止め、気楽に、楽しそうに、緩々とした時に出る表情の方が遥かに素敵って。
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