個人レッスンは宿題をもらう場であって、練習する場ではないと思っています

(01)諸々

個人レッスンというのは、
『気付くきっかけをもらう場』
なんだと私は思います。
できるようになるまで、
先生に一緒に取り組んでもらうことを望むのであれば、
取るべきレッスンは個人レッスンではなくグループレッスン。
それも、テクニカ。
テクニカができていれば振付しただけで、
それなりに踊れるようになりますが、
テクニカができてないのであれば、
何十時間個人レッスンを取っても、
踊れるようにはなりません。
振付は覚えられるとは思います。
でも、振付を覚えただけでOKじゃないですよね。
それではスポーツクラブのエクササイズですね。
芸事ではない。

振付しただけですぐにできないとか、
何か不格好で何か違うというのであれば、
個人レッスンで先生に何とかしてもらおう
ってのは無理があって、
そうじゃなく、グループレッスンのテクニカを
地道に、頻度を上げて取らないと。
そういう地道な努力を実際の行動で示すのが、
『謙虚』というんだと思います。

「振付はパッと覚えられるようになった。
もしくは、すぐにはできなくても、
一旦持ち帰り、
自主練すれば覚えてこれるようになった。
そして、その振付をこなすだけのテクニカもそこそこある。
…でも、なんかが違う…。
でも、その何かが分からない」
という時に、
アドバイスを求めるのに個人レッスンは存在する。

ただ、先生は答えをくれない。
その段階になると、先生に限らず、
他人は答えを与えてあげれない。
答えは自分でしか見つけられない。
そして、他人が与えてあげれるのは、
『気付き』ですらない。
気付きも自分でしか
見つけてあげることができない。
他人ができることの最大は、
せいぜいが『気付くきっかけ』止まり。

『気付くきっかけ』
しか与えてもらえないのですから、
個人レッスンを取って、
「すっきり解決!」
ってことにはなりません。
むしろ、
「どうしたらいいんだろう」
って益々悩みます。

でも、そういうもんなんです。
それが芸事です。
マニュアルがある訳じゃないので、
答えはすんなり見つかりません。
悩み、自分で解決の糸口を探し、
少しずつ近づいて行くものなんです。

私はこういう考えなので
基本的には、
私は私のグループレッスンを
定期的に取って下さってる生徒さんにしか
個人レッスンは付けていません。
個人レッスンだけで面倒見きれるものではないから。

あと、私の企画する舞台で
ソロを踊るという生徒さんにしか、
個人レッスンは付けていません。

グループレッスンで振付をもらい、
グループレッスンでテクニカを強化し、
個人レッスンでその人に似合う振付に変えてもらい、
細かいアドバイスをもらい、
そして、舞台での立ち振る舞い等を舞台前に取り組んだり、
稽古場では得られない経験を本番の舞台で積んだり、
そんな一連の流れがあってこそ、
人は育つって思ってます。

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