【舞踊団公演】ソレア・白蓮の最初の結婚②

(03)舞踊団公演

舞踊団公演の2演目目はタンゴについて書こうと思ったら、前振りのその前の演目・ソレアについての思い入れが深く、ソレアについてその2となってしまいました・・・。

こんな調子では、本番までに全演目の紹介が終わらなそう(^-^;

さて、ソレアの最後に白蓮の実家の家長である実兄が登場します。

白蓮の兄・義光役の坂井忍

白蓮最初の夫役の山本海

そして、最初の夫との仲裁に入り、白蓮と最初の夫の離婚は成立します。

白蓮を愛していた夫は、うなだれ、舞台にうずくまります。

愛しているのに振りむいてもらえない。

それどころか嫌われ、避けられるから、振り向かせようと、嫌がらせをしてしまう。

暴力をふるってしまう。

歪んでいるけれども、これも愛の形の一つ。

最初の夫は、愛情表現が下手な人でした。

白蓮も最初の夫も若かった。

若かったからぶつかった。


周囲の友人の話を聞くと、若いうちに結婚する夫婦って、ぶつかり合うことが多いようです。

自分の主張をするだけじゃなく、それで相手を変えようとしてしまう。

そりゃ、うまくいかなさ。

それで離婚ってケースも、よく聞く話。

私は40過ぎてから結婚したので、お互いが丸くなってたのかと思うのですが、喧嘩しないです。

ぶつかると疲れるから。若くないから、喧嘩するパワーもない。

「迷惑さえかけないでいてくれたら、自由にしてくれていい」と私も夫もお互いに思ってます。

そんな感じなので、お互いに好きにしてます。好むものが違うから、別行動です。

でも、一緒にいる時間がないかと思いきや、今年に入ってから夫はリモートワークでずっと家にいます。

自室にこもっててくれればいいものを、ずっと居間にいます。

そして、私もずっと居間にいます。

特に話すでもなく、ずっと一緒にいます。

これぞ、まさに老夫婦!

40代にして私たち、80代の安定感!

相手のすることに、いちいち文句つけてたら、そりゃ、上手く行きません。

多少のことは目をつぶる。

我慢するのとは違う。神経質にならないで、鈍感力を養う。距離を取る。自分のことは自分でする。相手に干渉しない。

すると、相手が何をしていても、気にならなくなる。


白蓮の本を読んで、

「そうそう。人生、上手くいかない人って、相手の粗を見ては不平不満を抱え、相手を否定し、相手のせいにするのよね。相手を変えることはできないのに、それでイラついて、益々運気が下がっていくのよね~」

と思いました。

私の中の初期の白蓮って、そんな感じの人。

要は、面倒臭い人。

「そういう人の傍には寄りたくないな」って思われてしまい、孤立する人。


私は、自分ではできないことを、人に頼らざるを得ないのにも関わらず、神経質になって相手の粗に目が行き、不平不満を抱え、グチグチしてる人が大嫌いです。

「なら自分でやれ」と思います。

人のすることにケチつけるのは簡単ですが、いざ自分がやるとなったら、そう簡単なことではありません。

グチグチする位なら、自分の足で立ったらいい。

自分の足で踏ん張るのは簡単なことじゃないので、他人のことを気にかけてる余裕はなくなります。

自分のことで精一杯になります。

そうしたら、相手の粗にも目が行かなくなるし、他人を否定しなければ、傍に人が集まってきます。

だから、私は、自分のことに精一杯な人の方が、他人のことを気にし過ぎてる人より好きです。

面倒臭くないから。



面倒くさい女・白蓮は、夫のDV極まり、グチグチすることすらできなくなり、ついには、面倒くさい女返上となる行動にでます。

実家の兄を頼り、夫との離婚を成立させます。

かつての女性にとって、離婚は至難の業でした。

「出戻り」「家の恥」とされた時代の、それも由緒正しき家門のお姫様です。

そう簡単なことじゃなかった。

兄が仲裁に入ってくれたとは言えど、兄を説得し、兄を動かしたのは白蓮の勇気です。


「白蓮、面倒くさい女」と思ってる私ですが、それでも、「白蓮、天晴!」と思うのは、彼女は人生で2度の離婚をし、その後、過酷な環境に身を置くことになりますが、「結婚してた頃の方が良かった」とは決して言わないところです。

「我慢して、あのまま夫のところにいたら、贅沢できたのに」「汚名を着せられることもなかったのに」とチラリと脳裏をよぎったかもしれませんが、離婚後の過酷な環境の中で踏ん張り、戦い続けます。


死に際の白蓮の回想シーンで始まる、このソレア。

死に際の白蓮は、過去の幼き頃の自分の至らなさを知っています。



ソレアの最後に、死に際の白蓮が現れ、若き頃の白蓮に未来を指差します。

「自分の足で立つ為に、この夫から離れなさい。

私ならできる。私はそんなに弱くない。私は強い!

だから、行きなさい」

と告げるのでした。

白蓮役の森山みえ

若い頃の白蓮・柳原燁子役の吉平梓(夜の部)

若い頃の白蓮・柳原燁子役の塩田優花梨(昼の部)

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