舞踊団公演 第一部⑤ 秀吉と寧々の舞 ガロティン

(03)舞踊団公演

秀吉と寧々:ガロティン

愛する男の出世を助け、いつまでも寄り添う糟糠の妻・寧々の舞

秀吉が何も持たない頃から好きだった。

親が反対しても、駆け落ちしてでも一緒にいたいと願った。

秀吉の夢が出世であれば、それを陰から支え、

それが寧々の幸せでもあった。

けれども、いつでも一緒にいて、

こんなにも愛し合った二人なのに子供はできなかった。

天下を取る男に世継ぎは必要。

自分が産めないとなると側室を認めざるを得ない。

「秀吉の子供が生みたかった」。

夫の出世でも、贅沢な暮らしでもなく、

寧々の望みはとってもささやかなものだった。

愛する夫を他の女と分かち合うことの苦しさ。

でも、身体を分かつだけならいい。

お願いだから、秀吉の心までは奪っていかないで。

寧々は苦しかった。

 

**********************

この演目は、

秀吉役のうちの生徒ドミンゴと、

秀吉の正室・寧々役のうちの生徒由美子さんが

パレハで踊ります。

なんとも爽やかで可愛らしいパレハです♪

 

脚本の下敷きとなるストーリーを考えたり、

こうやってプログラムに載せる演目の説明を書くに当たり、

私、それぞれの役柄の人の気持ちを想像してみたのですが、

どうも信長、秀吉、三成等々、

男性の役柄の気持ちはイマイチ想像できなかった。

だから、男子生徒に

「こういう場合、秀吉はどう思ってたんだろう?」

と言った感じで、男性の役柄の気持ちを聞いたりしてました。

けど、やっぱり、あまり良く分からない。

そもそも、なんで男はそんなに天下を取りたいんだ???

幸せになる手段としては、あまり適してないと思う。

それに比べ、女性の役柄の気持ちは、もう勝手にあふれ出てくる。

「寧々、辛かっただろうなぁ。

天下なんか取らないでいいから、

普通に秀吉と幸せになれれば良かったんだろうなぁ」

とか、

「側室に優しくしなきゃならない寧々って可哀相だよなぁ。

でも、それが正室としてのプライドなのかなぁ。切ないなぁ。

それでも、自分は他の女には負けない。別格って思ってたんだろうな。

それが茶々の登場によって揺らいだんだろうなぁ。

年を取ってから若い女に夫を盗られるってきついな~」

とか、

あれやこれやと女の気持ちは想像できる。

そんな私が作ってるから、どうしても女目線のお芝居になってます。

そんな中、信長や家康、三成に比べると、

益々、秀吉って何を考えているのか良く分からない。

ものすごく両極端な人で、とっても難しい人。

そんな難しい人をドミンゴが演じます。

実は、難しい人なんじゃないかと思われるドミンゴ。

適任です。

そんなキチガイの秀吉を愛し続ける寧々には、

いつでも笑顔を絶やさず、いつでも優しい由美子さん。

こちらも適任です。

 

それにしても、やっぱり男の気持ちは分からない。

自己チューで、

上から目線、

と思い気や、

優しさから出た行動だったり、

本当に意味不明。分かりにくい。

「私のこと馬鹿にしてるの?」と怒ってみると、

ただ何も考えてないだけとか、勘弁してよ。

益々むかついてくる。

逆にこっちが、「あんた、馬鹿なの?」って言いたくなる。

もっと分かり易く優しくしてくれれば、「ありがとう」って言えるのに。

 

寧々の秀吉に対する気持ちって、こんな感じだったんじゃないかしら。

「もう、本当に大っ嫌い。顔も見たくない!」

って思いつつ、でも、嫌いになれずにずっと側にいた。

 

 

光と影はセット。

光が強ければ、影も濃くなる。

 

人間同士は近付けば、他の人よりも好きなところが見つかる。

それと同時に、他の人よりも嫌いなところも見つかる。

好きなところが大きければ大きい程、嫌いなところも大きい。

大好きであればある程、大嫌いでもある。

好きなところだけしか見えないうちは、全然近付いてない。

これ、男女間に限らない。

 

寧々は秀吉の、

ものすごく強い光と、ものすごく濃い影を見たのでしょう。

 

ドミンゴがどれだけ、秀吉の光と影を表現できるか。

由美子さんがどれだけ、それでも秀吉を愛し続ける気持ちを表現できるか。

 

 

左が茶々役の私。

右が寧々役の由美子さん。

真ん中は、ドミンゴのリアル正室・美和ちゃん。

 

乞うご期待!

 

チケットのお問合せは

info@miemoriyama.jp

または。

こちら

まで!

 

 

 

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