踊りに役立つカンテとパルマからのアプローチ
フラメンコはコンパス(リズム)
火曜昼クラスはソレアをやってるクラスなのですが、少しずつフィン・デ・フィエスタのブレリアも一人ずつ踊れるように、ここ最近、仕込みを始めました。
フラメンコって、「身体作り」「振付」「舞踊のテクニカ」といった舞踊としてのアプローチだけだと、早々に頭打ちになります。
頑張っても頑張っても、練習しても練習しても、なんだかフラメンコに近づけない。
一向に上手くならない。
そんなドツボにはまります。
私は舞踊としてのフラメンコに興味があって始めましたが、やればやる程、フラメンコは舞踊じゃなくて音楽なんだと思い知らされ、叩きのめされてきました。
舞踊として取り組んでも一向に掴めないもの、遠くに感じるものは、音楽からのアプローチを取り入れるしかない。
「やるしかない」と、ある時から腹を据えました。
そこで、少しずつ機会があって、都合が付けば、無理ない程度ですが、パルマクラス、カンテクラス、ソニケテクラス等、踊りじゃないクラスを受けるように試みました。
私、フラメンコは舞踊的要素の強いものが好きなので、バタとかマントンとかのレッスンはいっぱい受けてきました。
スタジオまでの道すがら、バタとマントンが入った荷物が重くても、ちっとも苦になりませんでした。
重いバタとマントンを着て踊るのは、見た目の優雅さと裏腹に滅茶苦茶体力を消耗します。
でも、どんなにヘトヘトになろうと、へっちゃらでした。
好きだったからですね。
一方のリズム、コンパス系
…
……
………
ちっとも面白いと思えませんでした。
フラメンコやる上で、必要最小限やれればいいと思ってました。
自分の得意なところで見せればいいので、敢えて好きじゃないものに取り組むことをしてきませんでした。
でも、舞踊系であろうとフラメンコはフラメンコ。
そして、フラメンコはリズムなんですよね。
リズム、要はコンパスという基盤なしには、どんなタイプのフラメンコも存在できません。
ということで、意を決して、少しづつ取組むことにしました。
「リズムに興味がある」という理由でフラメンコ舞踊を始める人は多くない
「リズムが面白いからフラメンコを始めた」って人は、かなり少数派のように思います。
フラメンコを習い始めてみて、「リズム、面白いーー」って人は少なくないですが、でも、多くの生徒さんは、「綺麗な衣装を着たい」とか、「美容体操」「運動不足解消」「ストレス発散」「友達作り、コミュニティ作り」といったような理由で始める人が多いです(女性の場合)。
「リズム」が理由はあまりいない。
要は、私と同じような人が多いってこと。
だから、「綺麗な姿勢を目指す」とか、「振付を踊るのが楽しい」とか、「豪華な衣装を着たい」とか、そういう要望に応じた内容のレッスンは生徒さんに人気があります。
でも、だからこそ、そっちにばかり目が行き、コンパスの方に目が向かないと、「綺麗だし、楽しいかもしれないけど、全然フラメンコじゃない」という踊りになってしまいます。
そこで、「やっぱり、コンパスとか歌とか音楽とかにアプローチするレッスンをしていこう」と通常クラスの中で少しずつ取り入れています。
が、しかし、そうは言っても通常レッスンってやることいっぱい。
総合的に色々なことをやるので、それぞれの時間は限られているし、色々やれば、その分それぞれの濃さは薄くなります。
発表会前なんかは振付・フォーメーションをやるので精一杯になります。
そして、バタとかマントンとか振付に関しては、私はプロですが、コンパス、リズム、歌に関しては、素人とは言いませんが、私よりももっと、よりプロの人たちがいる。
カンタオール(ラ)
パルメーロ
です。
「その人たちにレッスンしてもらえないか頼もう!」と思いました。
それで、このところ、色々なカンテさんたちを講師に招き、不定期にカンテクラスを開講しています。
通常クラスとは別枠のクラスを設ける
カンテさんになる為なら、ちょっとやそっとレッスンを受けただけじゃ歌えるようにはなりません。
でも、「バイレが踊りの為の気付きを得る為」と考えたら、少しでもやらないよりやった方がいい。
『気付き』があると、人は自然と行動が変わってきます。
気付きなしに、「あれやれ、これやれ」「あーしろ、こーしろ」と言っても、心に届かない。
だから、簡単に忘れる。
行動は変わらない。
踊りも変わらない。
最初の30分はカンテとパルマからのアプローチのレッスン
今日は最初の30分は、カンテの雄輔さんに、踊りに役立つカンテとパルマからのアプローチとなるレッスンをしてもらいました。
パルマを叩き、少しだけレトラを皆で歌いました。
30分だけなので、やれることは限られています。
でも、生徒たち衝撃を受ける程の気付きがあったようです。
馴染のないことをやったので衝撃のあまり真剣になり過ぎて無表情になりましたが、それだけ真剣に取り組みました。
漢方薬による体質改善のように、一回やそこら投薬した位で体質改善はできない。
飲み続けるしかない。
それと同じで、こういうのは慣れるまで、少しずつやり続けるしかない。
あまり深刻に真面目になり過ぎず、「そのうち分かるかもね~」くらいな感じで気楽にレッスンを受け続けていると、時間が解決してくれる。
ある時、「こういうことか!」と突如腑に落ちることがある。
生徒たち、真顔で怖かったけど、案の定、楽しかったそうです。
「楽しいなら楽しそうにしなさいよ!」と私にダメ出しをされながらも、「またこのレッスンを受けたい」と言ってました。
このクラスは人数が少ないので、クラス伴奏は2ヶ月に1度だけ入れています。
じゃないと生徒さんの負担が大きくなっちゃうから。
「クラス伴奏に来てもらうついでに、カンテ&パルマのレッスンもしてもらおうね」ということになりました。
初回の今日、「できない」「難しい」とクラスメイトと苦笑いしながら、でも楽しみながら、リズム、コンパス、音楽、歌という方からもフラメンコに取り組みました。
「フィン・デ・フィエスタのブレリアを踊れるようになろう!」
その後は45分間、「フィン・デ・フィエスタのブレリアを踊れるようになろう!」という内容のレッスンをしました。
これは通常クラスで、私が先生。
歌とギターに合わせて、1人ずつ踊る練習をしました。
ギターは裕菜ちゃんが来てくれました。
ブレリアは難しいね。
なんでも難しい。
だからこそ、慣れるまで何度もやりましょうね。
そして、後半の45分はソレアの踊り込み。
盛りだくさん!
この写真は今日のではないけど、以前に同じような内容で他のクラスの生徒たちもレッスンしました。
その時のものです。
他のクラスも順次やっていきましょうね。