セビジャーナスを歌えたら

(01)諸々

今、セビジャーナスの中で超有名な Mira la cara の歌詞を頭に叩き込んでます。

現在、火曜夜クラスではセビジャーナスのおさらいを継続中です。
こちら、私がクラスで使用している音源です。
音源を使わずに、私が歌って教える時にも歌ってる歌詞はこちらになります。

1番

Mírala cara a cara que es la primera
Y la vas seduciendo a tu manera
Esa gitana
Se conquista bailando por Sevillanas

お互いの顔と顔を見て、さあ1番だ
君のやり方で、
セビジャーナスを踊って、あのジプシー娘を堕とすんだ!

2番

Mira la cara a cara que es la segunda
cogela por el talle la cara junta
Esa gitana
Se conquista bailando por Sevillanas

お互いの顔と顔を見て、さあ2番だ!
顔を近づけ、彼女の腰に手を回すんだ!
セビジャーナスを踊って、あのジプシー娘を堕とすんだ!

3番

Mira la cara a cara que es la tercera
y veras con que gracia te zapatea
Esa gitana
Se conquista bailando por Sevillanas

お互いの顔と顔を見て、さあ3番だ!
君の華麗なるサパテアードで魅了するんだ!
セビジャーナスを踊って、あのジプシー娘を堕とすんだ!

1番から3番は、実質2行目だけ異なる

歌詞を見るとお分かりの通り、1番から3番までは実質2行目だけ歌詞が異なります。
なので、逆に言うとそこだけ歌詞を暗記するようなもの。
だから、割と容易。
ただ、2番の歌詞はややこしいわね。

さて、問題は4番です。
4番だけ覚える歌詞が多く、かつリエゾンがあったりで発音しにくく、苦戦してます。

4番

En la cuarta los lances definitivos
que se sienta en su vuelo pajaro herido
Esa gitana
Se conquista bailando por Sevillanas

さあ、4番で決めるよ!
怪我した鳥が座り込んじゃうように
セビジャーナスを踊って、あのジプシー娘を堕とすんだ!


ちょっと2行目の訳は微妙

pajaro herido は 怪我した鳥 でいいと思うのですが、
se sienta en su vuelo が 直訳すると飛行機の上に座ってる だと思う。

要は、怪我した鳥が飛行中の飛行機の羽の上に座ってる
ってことは、目も周り、ヘロヘロ状態ってことなんじゃないかと。
狙ってる女の子をその鳥に例えてるみたいです。

「魅力的なセビジャーナスを踊って見せて、彼女を足腰が立たない程にメロメロにしちゃよ!」ってことなんじゃないかと推測。多分。
歌詞や詩って、訳すのが難しいですね。

4番だけ1行目が違う

1番から3番までは、

Mira la cara a cara que es la (ここに1番、2番、3番と入る)

で済むのに、4番だけ、

En la cuarta los lances defenitivos

という歌詞になります。

milra la cara a cara que es la cuarta

じゃ、どうしてダメなんでしょう。ちっ。

そして2行目

que se sienta en su vuelo pajaro herido

ケ セ シエンタ エン ス ブエロ パハロ ヘリード

とご丁寧に読んでいるとコンパスに収まってくれません。
そうです。
日本人が苦手な、前置詞、冠詞を名詞とリエゾンするのが出てきます。
その上、名詞が母音始まり。
文字を読むのではなく、音源を耳コピする方が歌いやすくなります。

ケセ シエンタンス ブエロ パハ ロェリーオ(dは発音しない)

中々舌が回りません。
この4番だけでなく、2番の2行目もやや舌が回りにくい。

でも、セビジャーナスの歌は他のヌメロに比べて、取っつき易い方。

フラメンコの歌を鼻歌でも歌えるようにと牛歩ながら取り組み続けてます

私、セビージャに留学してた1年間、何気に暇でした。
時間を持て余してました。
だって、仕事する訳でもなく、フラメンコのレッスンを受けたりする程度だし、家事だって自分のことだけやってればいいんだったら、昼寝をしたって時間なんて余まくります。

そんな時に知り合った日本人女性(フラメンコ評論とか記事等を書いてる方)に、
「フラメンコを教えるなら、歌は歌えないと。
カンテになる程歌えなくてもいいけど、歌を歌えないでどうやって生徒にフラメンコを教えるの?
フラメンコはカンテありきなのに」
と言われ、
「ごもっともです」
と思ったので、暇を持て余していた時間を有効活用し、カンテを歌えるようになろうと試みました。

でも、音痴な私はカンテクラスを受ける程の勇気はありませんでしたので、
「とりえあずCDを聞いて、それを繰り返し歌ってみよう!」
と思いました。
取り出したるは、Carmen LinaresのAntologíaというCD。
このCDには歌詞カードが付いてました。

そして、ソレア大好きっ子の私は、
「まずはソレアを歌えるようになりたい!」
とソレアを試みたのですが、呆気なく惨敗。
「ああ、ソレアは踊っても難しいけど、歌っても難しいのか」
と悟った。
そして、
「まずは、取っつき易いところで、タンゴから始めてみよう」
とタンゴを練習したのでした。
そして、教室で生徒に教えるヌメロ、アレグリアス、グワヒーラ、ガロティン、ティエント、タンゴ・デ・マラガ、ブレリア等のメジャーな曲からちょっとずつ覚えていきました。
そして、ほんのちょっと前にファンダンゴを歌2つだけ覚えました。
元々何となく歌ってたのですが、耳コピしただけで適当に歌ってたので、それをちゃんと歌詞カードを見て歌詞を確認しました。

でも、今思うと、タンゴ以前にセビジャーナスだよねぇ。

ということで、今セビジャーナスを練習中。
そして、いつか、ソレア、シギリージャに行きつきたい(^-^;

私ね、「フラメンコの踊りを上手くなりたい!」って想いはもちろん強くあるのですが、それ以上に、「フラメンコを楽しみたい」という想いがあります。
そのフラメンコというのは、踊りも含みますが、踊りだけじゃありません。

スペインにフラメンコを習ったり、舞台を観たりすると、いつも思う。

「フラメンコの楽しさ、面白さは踊りだけじゃないんだな」って。
で、急がば回れで、踊り以外のことにも興味を示してやってみると、それが巡り巡って踊りにも反映されてくるから面白い。
全て繋がってる。

鼻歌の勧め

生徒さんたち、
まずはセビジャーナス、歌詞カードを見ながら、CDをかけながら、鼻歌を歌ってみませんか。

レッスン中に私が歌ってみせて、
「ほら、ここ、カンテが息を吸いながら歌ってるでしょ。
すると、ここって、踊る時に自然と呼吸に合わせて足が上がるところなんだよ。
なのに足が上がってないと、踊りで歌を表現してないことになるんだよ」
って教えることがあるでしょ。
すると、生徒さんたち納得できるようで、その後、踊りが変わります。
鼻歌でも歌えるようになると、自分でこういうことに自然と気付けるようになります。
ある程度覚えたら、マルカールしながら、パルマ叩きながら歌うのです。
足を上げずに踊ることに違和感を覚える筈です。

歌と踊りの関係が分かってきて、面白いですよ。
今度、クラスでセビジャーナスを踊りながら歌ってみるのをやってみましょうね。
きっと楽しい!


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