2020年アートにエールを!が終了するとのことです
アートにエールをが閉鎖されます
2020年のコロナ禍が始まった頃に、自粛の影響を受けた芸術・芸能関係の人たちを救う為、東京都が『アートにエールを!』というプロジェクトを立ち上げました。
そのプロジェクトに私も動画を出品し、採択されておりました。
当初1年限りで公開されるとのことでしたが、好評だったらしく延期されましたが、ついにそのプロジェクト今年の3月31日をもって終了するそうです。
それに伴い、出品していた動画も見れなくなるそうです。
2020年、協会50周年イベントがコロナ禍で中止に!
さて、うちの教室では、2020年のフラメンコ協会の50周年イベント、アニフェリア・エスペシャルで生徒たちと群舞で出演することになっておりました。
その時にバックをお願いしていたのが、カンテの有田さん、ギターの今田さんでした。
群舞で生徒が踊れる振付を作る為に、生徒抜きで、まずは有田さんと今田さんと私の3人でエンサージョをし、音楽を作りました。
そして、その音楽をレッスンで使う用にと録音させてもらってました。
ところが、そのレッスンが始まる前にパンデミック宣言があり、不要不急の外出は避けるように自粛が促され、日本中のフラメンコ教室は休講となりました。
その数ヶ月後に、この「アートにエールを!」の企画が立ち上がりました。
これを踊った時は、まだ人と人が集まることを良しとされない雰囲気だった為、私は生のカンテさん、ギターさんを使わずに、「せっかく録音させてもらったら」とこの音源で踊ることにしました。
制限のある中で踊る修行でした
フラメンコ、特にエスコビージャのところは録音で踊るのは難しい。
何故なら、通常は踊り手が作るテンポにバックが合わせてくれる。
でも、録音で踊る場合は逆だから。
その上、撮影したチコさんは、細切れにカットして、編集して…ってことをせず、「1テイク命!」の方なので、ミスしたら1からやり直し( ;∀;)
ノーカットで最初から最後まで踊り切らねばなりません。
それも、体力消耗の激しいバタとマントン。。。。
ヘトヘトになりました。
そして、振付を忘れても、ミスしても、生の人間が演奏している場合は、即興的に振りを変えてもOKのフラメンコですが、この場合は、いかんせん録音なのでそれができません。
この撮影は、私、とても勉強になりました。
〇録音に対し、音をずらさずに踊る。
〇振付した通りに間違えずに踊る。
制限がある中で如何に表現するか。
「何事も勉強だな」って思ったのでした。
芸術は闇夜を照らす光となる
2020年のパンデミックが始まった頃は、2ヶ月だったかな?3ヶ月かな?
仕事がなくなりました。
私だけじゃなく、この業界の人皆。
暇だったので、毎日スタジオに行っては、基礎練してました。
将来の不安は多少はありましたが、でも、どっちかというと、日頃できなかった自分の練習を心置きなく、沢山できたので、充実していました。
とても心静かで、落ち着いた日々でした。
私は、とてもマイペースな人のようです。
人生においてこの時を経験できたのは良かったと今では思ってます。
「人生、なんとかなる」
って思ってましたが、更に確信を得ました。
世の中が暗く、不安な空気に包まれ、生徒さんの中にはその不安を私にぶつけてくる人もいて、
「こんな状況でレッスンして、何かあったらどうするんですか!」
とかいうのですが、
「不安を煽る人に私まで流されてしまい、光を失ってはいけない」
「闇に包まれた今こそ、芸術で光を灯すんだ!」
と思ってました。
東京都としては、コロナ禍で仕事を失った芸術分野の人たちに対して、救済しようということで始めたプロジェクトだったので、「アートにエールを!」でしたが、私の気持ちとしては、「アートからエールを!」でした。
未来に不安を抱えた人は、不安を抱えてなさそうな光を放つ存在に対し、
「どうするの?!」
と言ってくる傾向があります。
それを聞くと、不安を抱えてない人までもが不安な気分にさせられてしまいますし、不安を抱えずに平然としていることに罪悪感を抱かせるというか、否定されているように思わされてしまいます。
でも、そうじゃないのよね。
不安な人は闇夜の中で膝を抱えてうずくまってる子供のよう。
光の中の大人にすがるような思いでいます。
そして、その人たちから
「大丈夫だよ」
という一言をもらって、安心したいと思っています。
不安は、外的要因は関係ない。
不安は、常にその人の心が作る。
「他人が心の中に作る不安という幻影に、私までもが流されてはいけない」
と心の中で激しく闘った時でした。
この動画を見ると、これを作った時のことが思い返されます。
本当に貴重な経験をさせていただきました。
どんな時も、心を強く持つこと、自分を失わないことを修行させてもらいました。
このプロジェクトも閉鎖されますし、コロナ禍はいよいよ終息に向かっているようですね。
戦争、物価高騰、エネルギー問題、食料危機、環境破壊、核の問題。
コロナが終わっても、次から次に問題は起こってきますが、闇に飲み込まれずに、いつでも顔を上げて、楽しく踊って、周囲を明るく照らしていけたらと思ってます。
それが舞台に立つ人の務めだから。
どうもありがとうございました。
最後に、多くの方に見て頂き、どうもありがとうございました。
とても嬉しく思っております。
また何か機会があったら、動画を作りたいと思います!
楽しみにしててね。